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『ペンギンの憂鬱』 アンドレイ・クルコフ

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絵本のようなかわいい本の表紙に反して、サスペンスに分類されるかな?というストーリー。

舞台はソビエト崩壊後のウクライナの首都キエフ。

売れない小説家ヴィクトルが憂鬱症のペンギンを引き取った。そこへ少女と若い女性が加わって一緒に生活する。
擬似家族の毎日は、幸せそうでもあり、穏やかに見えるけれど、奇妙で不気味でもある。

ヴィクトルはいつの間にか大きな闇?に飲み込まれていた。
出会う人、出来事は偶発的なようで、実は仕組まれているような…
気づかないうちに彼のゴールは決められて、自分で選んで進んでいるようで、実はそのゴールに引き寄せられているような恐怖を感じる。
いつも胸騒ぎを感じながら、読み進めた。

ペンギンのミーシャが、ペタペタと歩き、バスタブで水遊びをし、ヴィクトルに時々寄り添い…彼にとっても、私たち読者にとっても唯一の癒しとなった。

冬には凍った湖でペンギンとピクニック、長雨が続く早春、マロニエの花が咲く春…キエフの四季が目に浮かぶように描かれているところが好き

ソビエト崩壊後のウクライナの状況や、動物園から解放されたけれど、本来のいるべき場所にいるわけでもないペンギンのミーシャ、そしてヴィクトルの置かれた状況などから、作者の言いたいコトが感じられ…その辺のところも奥が深い。

たくさんの謎を残したまま、物語は終わる。
翻訳者のあとがきには、続編があると書いてあったけど、日本語には訳されていない。
気になる~
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