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『羊と鋼の森』 宮下奈都

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楽譜の上の羊がとてもかわいく、ほのぼのとする表紙
ピアノの中にあるハンマーのフェルトが羊の毛で、弦が鋼でできていて、ピアノはその森…ステキなタイトル。
ピアノの音は羊と鋼が作り出す。

調律師という言葉すら知らなかった男子高校生が、偶然の巡り合わせによってその道を選んだ、その成長物語
彼はピアノも弾けないし、絶対音感も無い。ピアノ曲も知らない。
でも、山の自然の中で培われた豊かな感性があった。

あれこれ苦悩しながらも、コツコツと前に進んで行くひたむきな姿に、声援を送りながら読んだ
彼を支える周りの人達が温かくて、環境の大切さも強く感じた。
北海道の春に向かう美しい風景が見えるような作品。
よい音、美しい音は一つではなくて、演奏者の数だけある。調律という仕事の深さ、大変さ…そして世の中には「正しい」が一つではないことがあるということ。

ドキドキハラハラ…ドラマチックな展開はないけれど、静かに音楽が流れていくように読めた

彼のように一途に向き合える仕事に出会えるって本当に幸せなこと
彼は今までしたことに「無駄」だと思ったことはなくて、私も後悔はしても、無駄だとは思わない人生を送りたいと思った。

「運があるとかないとか、持って生まれたものだとか、考えても仕方のないことを考えはじめたら、ほんとうに見なきゃいけないことを見失ってしまいそうだった。」

「才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか。どんなことがあっても、そこから離れられない執念とか、闘志とか、そういうものと似てる何か。」

忘れてしまいそうだった熱いものを感じて、ちょっと若返ったかな

高校生の時に突然できた調律師という彼の夢
いろんな人との出会いによって、たくさんの経験によって、うまくいかなくても続けることが、いつか自分の力になるのだとわかった…彼の成長がうれしくて、逞しく見えて、彼らのこれからが楽しみで、わくわくしながら読み終えた。
そう…彼らとは、高校生の双子ちゃんとの出会いで、彼はまた大きく成長できた。

一歩ずつ大切に生きることを教えてくれ、気持ちを前向きにしてくれる作品。
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